移植してきた

先日移植してきました。卵が解凍に耐えられなかったら…とか悪いことばかりが思い浮かんでしまって、前日はそわそわしてうまく寝付けなかった。そんな様子を察してか、夫は「うまくいくときはうまくいくし、いかないときはいかない。リラックスして臨もう。」と励ましてくれた。

GW前だったからか病院はめちゃくちゃ混んでいた。どうやらタイミングをはじめたばかりのような患者さん、何かの治療で1周期休まないといけないみたいなのだけど、看護師さんを質問攻めにしている。1周期も無駄にしたくないし、不安なんだろうな、気持ちわかる、よしよししてあげたい。と同時に、タイミングに大きな期待ができる、(不妊治療沼における)ピュアさがうらやましかったり、いつの間にか期待しないようになったり、どっしりと構えるようになってしまった自分に気付いたのであった。仕事でもいつもボロボロになることは多々あるけれど、その分できることが増えてよかった!とか前向きにとらえ直すことができる。ただ、こういう形での成長は全く望んでいなかったし、こんな辛さは知りたくなかった。

そんなことを考えながら、手術服に着替えて移植を待っていると、隣のベッドからキーボードを叩く音が聞こえた。こんな時間まで仕事してるなんてすごいな!まだまだ修行が足りませんでした。

グルテンフル生活

Picard のクロワッサンがおいしい。当方ごはん党であるが、あまりのおいしさにはまってしまった。わたしはミニクロワッサンを買っているのだけど、180℃で18分、長いようでピッとやって、顔洗って、朝メールチェックとかしながら焼いていたらあっという間にできあがる。外サクサク中ふわもち、バターの香りがよくて最高。層の間の空気までうまい。

ミニクロワッサン

ちなみに6のつく日は100円オフでスタンプがもらえます。スタンプをあつめるとマグネットがもらえるらしい。鉄板に乗ってるやつがかわいいな。

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クロワッサンがおいしかったので、ミニパンオショコラも買ってみた。チョコが結構ビターで大人の味って感じです。

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そんな生活をしていたら、朝はパン♪パンパパン♪ 気分になってしまった。小麦が悪者にされがちな昨今、わたしもいろいろ気にした時期もあったが、世界中の人が小麦食べてるわいと開き直り、いまはそこまで禁欲的なことはしないけど、この「パンが食べたい!」という衝動とか中毒性はグルテンのなせるわざなのかもしれない。

そんなわたしが最近みつけたのがDonqの塩あんバターパンです。一度「焼きたて」札につられて買ったのですが、食べてみたらあんことバターと塩の相性が最高!バターの油分で底がちょっとカリッとしてるのがまたよし。Donqってフランスパンもおいしいんだよね。

移植周期

リセットしたので移植できるかの確認のため病院に行った。採卵の結果についても説明があったのだけど、やはり非常に成績が悪い。卵子はいっぱいあるけど質が悪いのかもとのこと。いろいろ質問をしてみたところ

放射線技師の人

・ずっとピル飲んでた人

・ヘビースモーカー

なんかはそういう傾向があるらしいけどあてはまる節なし。今回はひとまず生き残った胚盤胞を移植することにして、次の採卵に備えて卵子の質を向上させることにした。

・ビタミンC,E,Dをたくさんとること

メラトニン飲むこと(悪夢がひどかったら1錠という謎の処方)

・L-カルチニン飲むこと

・タンパク質たくさんとること(とってるけど)

を指示された。週1回LLLTっていうレーザーも当てようってことでさっそくやってみたのですが、非接触体温計みたいなやつで、あてるとぽかっとするのですが、週一回ぽかっとするだけで解決すんの?と、もうなんかいいイメージが持てなくなってきている。家に帰ってからもごもごするほど大量のサプリを飲み、「卵子の質ってなんや…」と悲しい気持ちになり、大泣きして夫を困らせて今に至る。卵子の質ってなんだよ…!

 



転職を試みる

も、だめだった!

知り合いのところでちょうどわたしがやりたいと思っていたポジションに枠が出て、お給料も上がりそう、仕事も少し楽になりそうってことですぐに申し込んだのだけど、普通にだめだった。他に競合の人が何人かいるってことだったので、仕方ないとはいえ、紹介でだめってあるんだね…。

最近何もかもうまくいかなさすぎて大殺界ってすごいなって感じてる。じたばたするなってことかな。転職の話があってから数カ月、あれこれイメージしていた未来がバサッと切り落とされて、不思議とスッキリした気持ちです。

初採卵

人工授精2回トライしましたが全然うまくいく気がせず、転職するかもなので早めにステップアップして採卵してみた。

卵は16個も取れたのですが…

2個変性卵、4個異常受精、1個未授精、9個正常受精からの胚盤胞1個!

1個!!!!!!!!!!!!!

たったの1個!!!!!!!!!!!

先生「第2子第3子の分まで取っちゃおう」とか「お腹パンパンだと思うけどそれはいっぱい採れたラッキーな人の宿命だから」とか言われて、少し期待してしまっていた。期待などしたわたしが愚かだった。相変わらずお腹パンパンだけどいい結果がついてくれば耐えられるが、こうなった今ただの体調不良である。今日も泣いてる。

 

涙の川でバタフライ

30代になってから泣いてばかりいる。子どもの頃、泣いたら何かに負けたような気がしてかっこ悪いと思っていたが、今は日常的に泣いている。泣いたところで泣きたい状況は何も改善しないのだけど、気が付くと目がじんわりと熱くなり涙がぽろぽろ出てくる。

 

わたしはおおざっぱで、飽きっぽく、ふまじめで、体力もない人間である。人からごちゃごちゃ言われるのが嫌なので、文句言われないように生きていたらいわゆるバリキャリになってしまい、不相応な難しい仕事にやられている。ダイバーシティを謳う外資系の会社は、てっきり属性ではなく成果で判断してくれるものと勘違いしていたが、結局日本にあるのでおぞましき「おじさん」社会である。肩書がつくのも年配の「おじさん」優先だし、キャバクラ・風俗付き合いのいいグループがこそこそ話し合ったことで物事が進むし、「女の子のわりにがんばってる」「女の子なのだから言い方に気を付けて」「結婚したら主婦になるんだよね」とか普通に言われるよ。森喜朗の発言にも全く驚かない。「おじさん」たちの本音だと思う。こういう理不尽さに真正面から反論したい気持ちは山々だけど、それが当たり前すぎて「わきまえ」ながら「おじさん」に大差をつけて優秀にならないと身を置けないとあきらめている。

 

夫とは3年前に結婚した。わたしを大切にしてくれて、面白がってくれる、優しいひとである。結婚式を終えてすぐにでも子どもが欲しかったが、周囲から聞こえて来る話とは違い、すぐには妊娠できなかった。半年後不妊治療をしてすぐに妊娠したが、初期でだめになってしまった。がっかりしたけど妊娠できる身体だったんだとほっとした気持ちもあった。数カ月後また妊娠したが同じくらいの時期にだめになってしまった。あまりに悲しくて心がパリーンと割れたみたいだった。それでも2回妊娠できたのだからと、がんばって治療を続けてあれから1年が経つが結局成果は出ず今に至る。わたしにも夫にもそれらしい原因はみつからない。でもなんとなくわかっている。いつも仕事でイライラカリカリしていて、自分を生かすので精一杯という感じ。これじゃあ来るものも来ないよなあと。夫も、仕事中はイライラカリカリ、生理が来ると情緒不安定なわたしを持て余しているように感じる。夫は「わたしがにこにこ幸せで居てくれれば子どもはいなくていい」と言うけれどそれが一番難しい。道ゆくベビーカーが凱旋パレードに見えて道の隅っこに寄ってしまう。マタニティフォトは眩しすぎて目がつぶれそう。精神科に行ったら診断がもらえそうだ。

そんなわけでわたしはいつも泣いている。魔女の宅急便でキキがスランプに陥り泣きながらほうきを削るシーン、あれを見るたび自分を重ねずにいられないが、女にあんな夜があることを知っている宮崎駿はまじですごい。

 

 魔女の宅急便でキキが飛べない理由はなぜ?魔力を失うのは初潮が関係?

 

友人からは、仕事に治療に家事、何もかも頑張りすぎだと言われるけど一体何から手放せばいいのかわからない。荷物が増えすぎて潰れそうになった時もあったけれど、同時に筋肉もついてきて大概のことは平気になってきている。全然こんなに強くなりたくなかったけど、そうでなければ全部ゲームオーバーになってしまう気がする。いつかすべてが上手くいったら頑張ってる女を癒す宗教でも開きたい。 聖歌は乙女のポリシーかな。